小学校の学習で大事なのはたった3つ「算数、漢字、小6社会」
いつもより短い夏休みが終わり、2学期が始まった。小学校では、休校措置による遅れを取り戻そうと、授業時間や宿題を増やして、今まで以上に詰め込んだカリキュラムを実施している。このような中、家庭でも「わが子が勉強にしっかりついていけるよう、サポートしないといけない」とプレッシャーに感じている親は多いだろう。
だが、「すべてを完璧にやろうとしなくて大丈夫。いま重要なのは、学習内容のなかで大事なものをきちんと精査して、効率的に学習していくことです」と言うのは、「陰山メソッド」で知られる陰山英男さんだ。
陰山メソッドとは、「早寝早起き朝ごはん」を大切にして生活リズムを整えたうえで、音読や計算、漢字など基礎学習を徹底的に反復する学習方法のこと。この学習方法を広島市の公立小学校で実施したところ、学力があがり、卒業生の2割が難関国立大学、医学部に進学し、注目を集めた。陰山メソッドを取り入れた全国各地の小学校でも、児童の学力や知能指数が上がるなど、優れた成果を発揮している。
陰山さんはこうした実績の中から、小学校時代に押さえておかないといけないのは、主に「算数」「漢字」「6年生の社会科」だと言い切る。
「算数は積み重ねの教科なので、中学、高校とつまずかないために、習熟が必要な科目です。漢字もできないと教科書が読めないので、やはり大事です。6年生の社会科で学ぶ歴史や公民の内容は、わかっている前提で中学校の授業が始まるのでしっかり覚えておく必要があります。でも、これだけで大丈夫。大事なのは、こういった絞り込んだ内容については徹底的に反復学習をして、考える前に手が動くくらいに習熟することです」
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『プレジデントFamily2020秋号』では、特集「勉強の遅れを取り戻せ」と題して、本稿の陰山さんによる「学年別のオリジナル算数ドリル」や、「東大生の学習スタイル全公開『集中できる家庭』の秘密」などを紹介している。「ウチの子は集中力が全然ない」と嘆いている親御さん必読です。また、「東大OGママ コロナでどう変わったの? 『わが家の子育て方針』」「東大生が小学生時代に読んだ本2020」なども掲載している。ぜひ、手にとってご覧下さい。