ホンハイを叩き落とすラックスシェア

米中貿易戦争が長引くなかで、アップルがラックスシェアなどの中国企業への生産委託に依存するのはリスクを孕みます。

アップルは米中貿易摩擦のリスクに備えて、昨年6月時点で大手サプライヤーに生産拠点を多様化させ、東南アジアに移す可能性を検討するよう求めたと報じられています。ホンハイ含めて、サプライヤーはiPhoneのような最終メーカーから望まれるもの・望まれるやり方でサービスを提供しない限り生き残ることができないのです。

このアップルからの要望に対してもラックスシェアの動きは速く、19年にベトナムの生産拠点拡充に2億50000万ドルを投じることを決めて動いています。ホンハイも各国に工場を持っていますが、アップル向けなどの主力製品の大半を中国で作っている体制です。

アップル、iPhoneのインド生産を本格開始か

中国ではスマホの市場は飽和状態となっており、アップルにとって、次なるマーケットはインド。

カウンターポイント・テクノロジー・マーケットリサーチの調査によると、インドにおけるメーカー別出荷台数は、1位シャオミ(中国)、2位サムスン電子(韓国)、3位vivo(中国)、4位リアルミー(中国)、5位OPPOオッポ(中国)となっており、アップルのシェアはまだ、1%です。インドにおける、スマートフォンの普及率は低く、今後の急成長が見込めるマーケットであり、アップルは当然、ここでのシェア獲得を狙っています。

報道によれば、ホンハイ、ウィストロン、ペガトロンはインドでの生産確保に動いています。中国でのマーケットを確保しながらも、潜在市場が大きいインドへと舞台は移りつつあります。