しかし、バカではないのに国民のほとんどが何十年も嘘を信じ込まされている例は多く見られます。現在の北朝鮮、韓国、中国がそうです。北朝鮮では、人民は独裁者を崇拝させられ、彼のいうことを信じ込まされています。異を唱えれば処刑されます。

有馬哲夫『日本人はなぜ自虐的になったのか:占領とWGIP』(新潮新書)

韓国では、先の戦争で連合軍の一員として日本と戦って独立を勝ち取ったと政治指導者たちが偽り、歴史の教科書に書いているので、それを信じています。実際には、韓国は1948に独立しているので、1941年から始まった戦争で連合軍の一員になれたはずがありません。1919年から対日独立運動をしていたというのですが、当時の世界のどの国もそう認めていませんでした。

中国では、毛沢東率いる共産党軍が日本軍を打ち破って中国人民を解放したとし、歴史の授業でもそう教えられているので、圧倒的多数の人々はそれを信じています。しかし、日本軍に勝利したのはアメリカやイギリスなどの連合国軍です。そこに蒋介石率いる国民党軍も加わっていましたが、その役割は補助的です。

「そろそろ占領期の呪縛から解き放たれてもよいのでは」

もうかれこれ70年以上もたっていますが、これら3カ国の大多数の国民は、いまだに虚偽を信じ続けています。彼らの知能が低いということはありません。そう信じ込ませるようなシステムや制度が存在するからです。

また、特定の宗教指導者をトップとしている国もあります。これらの教義は異教徒にとっては理解しがたいものですし、必ずしも民主主義国家の価値観には合わないかもしれません。だからといってその国民をバカだなどとは決して言えません。

ただし、日本は戦後の一時期を除けば、一貫して言論の自由が保証された民主主義国家であったはずです。そろそろ占領時の呪縛から解き放たれてもよいのではないでしょうか。

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