一見、いい制度のように見えるけれど
2015年、中国では事実上、一人っ子政策が廃止となり、2人目の子どもも認められるようになった。その際、多くの中国人は「何と勝手な! 長い間、2人目を産むと罰金を課したり、中絶させたりして私たちを苦しめておきながら、人口が減少したから2人目を産んでいいとは、ひどすぎる」と呆れ返った。中には喜んだ人もいたが、多くの中国人は、個人のプライバシーや人生設計に関わる問題に政府が介入することを疎み、呆れた。
一人っ子政策は中国で36年間も続いたが、その間に中国社会は激変し、個人の考え方や価値観も変わり、結婚に対する意識も変わった。「離婚クーリングオフ」制度も、一見するといい制度のように見えるが、多くの中国人は「だから、何?」という冷めた気持ちで受け止めているように見える。