富裕層が富を増やし続けられる必然

筆者は数年前から、自動運転やカーシェアの普及によって自動車の本質的な価値が変わる可能性が高く、パラダイムシフトを前提に準備を進める必要があると主張してきた。だが、そうした見解を記事に書くと「コイツ、頭がおかしいのか」「デマを吹聴するな」「あまりにも無知すぎて笑える」といった誹謗中傷まがいの批判をたくさん受けるというのが常だった。

加谷 珪一『日本はもはや「後進国」』(秀和システム)

だが、現実は見ての通りである。大きな声には出さなくても富裕層はこうした準備を着々と整えているものであり、ある程度、自動運転の道筋が見えてきた今の段階では、すでに自動車を手放すことや転居などについて具体的な検討を開始している。当然だが、株式や不動産投資についても、こうした視点をしっかりと反映させているはずだ。富裕層が富を増やし続けられることの背景にはこうした事情がある。

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