「白い犬の妄想」という噴飯もののデマ

さて、ソフトバンクへの不当な中傷の中でも特に噴飯物であるのが、「白い犬の妄想」という完全なるデマである。「白い犬の妄想」とは何かというと、それはソフトバンクがテレビCM上で現在でもマスコットとして使用している白い秋田犬「カイくん」が、日本人への侮蔑を意図として製作された巧妙な反日プロパガンダである、という何の根拠も無い言いがかりである。

ソフトバンクのCMでは、「白戸家」という架空の家族が登場し、娘役を上戸彩、お母さん役を樋口可南子、兄役をなぜか黒人のダンテ・カーヴァーが扮する。そして極めつけはお父さんが犬(CV.北大路欣也)になっている。この真っ白な北海道犬がアテレコでいろいろとしゃべったりする。実にかわいらしいCM(2009年に、クリエイター・オブ・イヤー賞を受賞)だが、これが韓国に出自を持つ孫正義氏と、氏が経営するソフトバンクが、巧妙に仕掛けた反日プロパガンダであるというのだ。

2010年8月号の右派系雑誌『月刊 Will』では、保守系ネット放送局代表の水島総氏が、こんなトンデモ論とデマを平然と自称論壇誌に寄稿しているのでその全文を引用する。

(ソフトバンク)代表の孫正義氏は在日韓国人として産まれ、後に日本に帰化した立身伝中の人物で或る。ソフトバンクのTVコマーシャルについて、対馬在住の人から興味深い話を聞いた。(※1)日本人はあのコマーシャルを観て笑ってるが、南北朝鮮人はもっと大笑いをしている。ただし、彼らの笑いは「嘲笑」だというのである。

(中略)南北朝鮮人にとって、犬が演じる「日本のお父さん」は、「犬野郎」という侮蔑を意味しており、「犬の子(ケッセキ)という言葉は、最大の侮蔑を表現する朝鮮語なのである。また、韓国人の黒人に対する差別意識の凄まじさは、世界的に有名である。(※2)

 それに気づかず、このコマーシャルを観て喜んで観ている日本人たちは、それこそ侮蔑と嘲笑の的なのである。在日韓国人で帰化した孫正義氏が、「犬」の意味を知らぬはずがない。(※3)家族が日本人から民族差別を受けたと話したことのある孫氏にとって、このCMは日本人社会への侮蔑と嘲りの秘かな「復讐」メッセージだと言っても良い。(※4)

 ソフトバンクは在日朝鮮韓国人に限り、モバイル料金を日本人より安くしている。(※5)これも孫氏の在日同胞への共感と反日侮日の想いの表れなのだろう。(前掲書、『ソフトバンクCM「お父さん犬」に隠された侮日工作の意図』P.135)

続いて同2010年10月号の『月刊 Will』では、またも水島氏が同じ調子で8月号の記事を次のように補強しているので引用する。

朝鮮半島では他人を犬に例えたり、犬呼ばわりすることは、殺されても仕方ない最大の侮辱行為であり(※6)、犬のお父さんCMを観て喜ぶ朝鮮、韓国の人々は、日本を嘲笑している―(後略、後に水島は、自身の番組でこの部分を犬のお父さんCMを観て喜ぶ日本人を、朝鮮・韓国の人々は嘲笑している、との誤りであったと訂正している、前掲書『ソフトバンクCM「国境なき世界」を望む孫正義』P.134)。