高学歴の女性は「仕事と家庭の両立できる企業」を選ぶ
今回、東洋大学では、ランキングの結果を校内に貼り出したところ、多くの学生が関心をもったそうです。このような取り組みは、企業の女性活躍推進を後押しすることにもつながるでしょう。
日本総合研究所が実施した「東京圏で暮らす高学歴女性の働き方等に関するアンケート調査」(2015年)によれば、年齢が若く学歴の高い女性ほど、就職活動で「仕事と家庭の両立ができる企業か否か」という点を評価したことが明らかとなっています。つまり、企業側が女性の活躍推進に向けた職場環境づくりを進め、対外的に発信していくことは、優秀な女子学生を採用するために意義があると考えられます。
一方、筆者の取材によると、「女性支援制度」を当てにせず、本当に自社のビジネスに関心を持って応募してくる学生を採用したいという経営者の思いから、充実した女性支援制度が整っているにもかかわらず、その内容をあえて開示していない企業もあります。
女性活躍推進の勢いを強めるために、そうした企業にも積極的に情報開示をしてほしいところですが、現実には開示していない企業があるのです。就職活動の際は、開示された情報だけで判断せず、OBやOGのつてをたどってヒアリングを行うなど、しっかりと情報収集する必要があるようです。