「業種別」女性活躍推進度 非製造業と製造業に大きな差

今回の東洋大学の調査で興味深いのは、業種別の女性活躍推進度も分析している点です。

女性活躍推進度で上位の業種は、「報道」「医療・福祉」「情報通信業」「電子部品・デバイス・電子回路」「金融業・保険業」でした。

一方、女性活躍推進度が下位となった業種は、「複合サービス産業(郵便局・協働組合)」「プラスチック製品製造業」「ゴム製品製造業」「石油製品・石炭製品製造業」「宿泊業・飲食サービス業」「運輸業」「郵便業」でした。

これを見てわかるのは、非製造業と製造業の違いです。非製造業は製造業に比べて業態の特性上、女性の活躍が進んできた経緯があります。例えば、「医療・福祉」は、昔から女性管理職の比率が著しく高い業種です。同じく非製造業の「情報通信業」もテレワークの導入など働き方改革を通じて、近年、仕事と家庭の両立がしやすくなりました。

女性活躍推進度が下位の「建設業」や「宿泊業・飲食サービス業」でも、個別の企業でチェックしていくと上位の企業もあります。女性の活躍推進に向けた社会の流れを受けて、今まで取り組みの遅れていた産業でも意識の高い企業が出始めていると言えます。