解決法は「夫が台所へ入ること」

女性が気を使うポイントの2位となったのは、「家事の手伝い」だ。特に台所での料理や片付けは、女性にとって非常に大きなストレスになるという。

「女性は鎖骨を横に動かすことが多いので腕が左右に広く動きます。そのため台所では、1人ですべてを把握し、スムーズに家事ができる配置ができ上がっているもの。しかしほかの人が手伝いに入るとなると、妻はそんな完成された姑の領域に入らなければなりません。これは、お互いにとって苦痛を感じることになる」と黒川氏。台所では、目には見えない嫁姑バトルが繰り広げられていると思って間違いなさそうだ。

この“台所合戦”で妻のストレスを和らげる解決法は「夫が台所へ入ること」だという。実家に帰省したのだからゆっくりしようと無関心な態度ではなく、できる限り2人の緩衝材になるべく、手伝いに入るのがいいという。普段料理をしなかったり、皿洗いをしないのでやりづらいという場合にも、冷蔵庫にビールをとりにいくなどしてみる。少しでも嫁姑2人だけの時間を減らすことで、妻の心理的な負担を軽減できる。

帰省前、妻と一緒に映画を見るといい理由

妻が帰省で気を使うものでは3位以降も「手みやげ」「お風呂・トイレの使い方」「義実家での居場所」と続く。たとえば、お風呂については、入る長さ、順番、入浴後のタオルの置き場まで、実家に帰った夫にとっては気にもかけないことが、妻にとっては当たり前のことではない。妻がどこにストレスを感じるのか、改めてストレスの根源を探る「事前取材」が有効になると黒川氏はアドバイスする。

「女性の脳は“察してよ”という感情を働かせます。一方で、“察すること”を苦手にするのが男性脳。そのため、察してほしいのにそうはならない状況に、妻のストレスは日に日に増していきます。そこで、思い切って、帰省前に妻に取材をしてみましょう。『帰省で何か嫌なことある?』と優しく問いかけてあげてください」

そして妻のストレス要因を明らかにしたところで次のステップに入る。