「自分の名前には、こんな意味が込められていたのか」
さて、貞松社長にこのワークについて話したところ、その場ですぐに自分の名前を調べ始めました。そこでわかったことが、「隆」という漢字には「豊」という意味があることです。さらに「弥」という漢字には、「最上級」の意味がありました。貞松社長はこう言いました。
「自分の隆弥という名前には最も豊かになるという意味が込められていたのか。自分には事業をもっと豊かにして、より多くの人たちを豊かにする使命があるのかもしれない」
貞松社長は驚くとともに、その場で涙を流されていました。
企業ブランディングに活かされる経営者のミッション
現在、ジュエリー事業の子会社となるサダマツには、貞松社長が平成15年に作成した「サダマツの心」という全154ページの小冊子があります。貞松社長のジュエリー事業に対する哲学・想い・こだわりをまとめたものです。
現在でも、入社する社員全員に配布され、教育研修においても会社の価値観を共有していくための中核を占める資料となっています。これこそが創業者や経営者のセルフブランディングによるコーポレートブランディングです。その小冊子の中に記載されている、社内外の人たちの幸福を願う貞松社長の「幸福論」を引用してご紹介したいと思います。
「幸」=仕事を通じて自己の人間性、夢をかなえる力、どんな困難でも乗り越えられる力を磨き、真の意味で自立した大人となること。家族や周りから尊敬される自分となること。
「福」=幸を磨いた結果として、自立した豊かな経済的基盤を築き、自分自身だけでなく、家族一人一人に豊かな生活を提供できること。
現在、フェスタリアやサダマツでは、「ジュエリーに愛と夢を込めて ビジュドファミーユ(家族の宝石) 私達の使命は、大切なあなたに、ジュエリーとともに愛と夢をお届けしていくことです」というミッションのもとに事業を展開しています。そして、その背景には、「名前のワーク」により気づかされた貞松社長自身の幸福論が活かされているのです。