実行し終えたものは、赤系のペンで線を引いて消していきます。このときの達成感はなんともいえぬほど、気持ちのいいものです。やり残したものは、次にリストを作る際、改めて記入します。やり残し漏れを防ぐためです。

じつは私は、かつてノートやメモ帳を持たないタイプでした。字が汚いので二度と見たくないという感覚があり、役目をなさなかったからです。そこで好きな色で書けば、自分の汚い字でも「見てもいい」というモチベーションになると思い、万年筆のインクの色だけはこだわっています。

文字を書くのはターコイズブルー、タスク終了の印として線を引くのはマンダリンオレンジ。ちなみに、ブルーは結婚10周年の記念に購入した万年筆に入れており、オレンジは父からもらった万年筆に入れています。その万年筆を入れて持ち歩くペンケースは、旅先で娘が選んでくれたもの。ここまで愛しい文具に囲まれていれば、さすがにノート嫌いの私でも、文字を書くのが楽しくなります。

成功への最短距離を着実に歩む道

個人ベースではなく、グループやプロジェクト単位でミスや失敗を防ぐには、リスク回避のための情報整理が必要です。ただし、そのためにはリスク管理の必要性をみんなで共有することが何より大事。「リスク管理なんて知ってるよ」という人が多い組織ほど、全く対応ができていないものです。

まず、リスクやトラブルを考えるときには「課題」と「懸案事項」に振り分けます。課題は、すでに発生しているトラブル。対処方法としては、とにかく解決に全力を尽くすのみです。

一方、懸案事項は、まだ問題化はしていないけど「気になる」事象のこと。つまり、トラブルを未然に防ぐには、これをどのように整理し、対処するかが大きなポイントになるわけです。

たとえば「国会が解散するかもしれない」という情報が入ったとします。そうなると「役所の申請が滞る」ことが予想されます。しかし単に、そのことをメモしておいても意味がありません。ならば「先回りして申請しておく」というアクションを決め、実行してはじめてリスクを回避できるわけです。