【田原】大学は辞めたのですか。
【堀江】籍は2年まで置いていました。あまり行ってないです。
【田原】働き始めたのはコーチ・ユナイテッドという会社ですね。ここはどんな事業をやっているのですか。
【堀江】英語やギターなど、習い事で教えたい人と教わりたい人をマッチングするプラットフォームをつくっている会社です。そこで3~4カ月、毎日15時間ほど、本気で働きました。
【田原】具体的にはどんなお仕事を?
【堀江】集客のためのコンテンツづくりとか、地味な作業をやり続けました。やってみてわかったのは、インターネットはそれほど複雑ではないということ。自分で一から挑戦したい気持ちが強くなって独立しました。
【田原】独立してdely(デリー)をつくった。最初はいまとはまったく違うことをやっていたそうですね。
【堀江】目をつけたのはデリバリーです。いままさに問題になっていますが、買い物におけるeコマース率が高まる一方で、それを届ける運転手の数は減っています。このギャップが広がるとしたら、運び手を抱えている会社が強くなると考えました。
【田原】運送会社をつくったわけ?
【堀江】念頭にあったのはUberの物流版。人を抱えるのではなく、フリーランスの人に空いている時間に物を運んでもらおうと考えていました。
【田原】荷物は何ですか?
【堀江】食に特化しました。物流はエリアに対して何回注文を取れるかという密度によって効率が変わります。食は1日3回食べるので、服や本といったほかのジャンルより注文頻度が高い。それでフードデリバリーの事業を始めました。