すぐ引き出せる定期、2週間満期預金とは

では、タンス預金か、普通預金か、定期預金かを考えていきましょう。

まず断言したいのは、タンス預金はだめ、ということです。

タンス預金なら、マイナンバーで資産が捕捉されることもない、と考える人がいるかもしれませんが、空き巣や、地震や津波、豪雨といった自然災害で失う可能性もないとはいえません。金利が付かずに一切増えないというだけでなく、丸々失うリスクもあるわけです。インフレが起きれば、利息がまったく付かないタンス預金は実質的価値が目減りする一方です。

残るは普通預金と定期預金ですが、どちらが有利かというより、資金の性質に応じて使い分けるのがセオリーです。

日々の生活費や、病気やケガ、冠婚葬祭などに備えて生活費の3カ月分程度はいつでもおろせるお金(流動性資金)をキープしておく必要があり、それは普通預金に預けます。

それ以外に、教育費など、数年先に使う予定のお金(安全性資金)は元本を守りながら普通預金よりも有利に増やせる定期預金を利用するのが賢明です。

どちらが有利かではなく、目的に応じて、有利な普通預金、有利な定期預金を選ぶのです。

普通預金はいつでも引き出せる利便性を優先させるのがベストですが、少しでも有利にしたいなら、新生銀行の「2週間満期預金」が候補に挙げられます。

2週間満期の定期預金ですが、期間が短いですし、途中で解約しても元本割れはしません。定期預金でありながら、普通預金感覚で使える、というわけです。

現在の金利は0.05%と、メガバンクの普通預金(0.001%)の50倍。満期後は利息が元本に組み込まれ、自動継続されます。インターネットで手続きする場合、預け入れは50万円からで、50万円を複数口預ければ、必要なときに、必要な口数だけ解約できて便利です。私も利用しています。

新生銀行では他行への振込手数料が月1回、普通預金や2週間定期の残高が100万円以上あれば月5回、無料になるのも魅力。節約も、利息も、経済的効果は同じです。金利が低いときには金利以外のプラスαの特典に注目することも大切です。