見えてきたセブン。どう追いつくか

様々な戦略を繰り出すファミマだが、残る課題はセブンとの日販14万円の差をどう埋めるかだ。

今年4月、セブンでは、43年間にわたり同社を率いてきた鈴木敏文氏が電撃引退をした。カリスマ指導者が去った後のセブンの成長力は未知数だが、自身がセブン出身の本多氏は、「あそこの組織力はそう簡単に崩れない」と見ている。「鈴木氏の哲学・思想が、本部のみならず各店舗のオーナーにまで浸透しているから」だという。

中食改革を担当する足立氏にも、「ライバルはやはりセブンか」と振ってみたが、「あそこの客はまだ取れない」と苦笑された。資本力もインフラもマインドもこれからの部分がある。

だが勝機はあると2人は語る。彼らがやっていないことを仕掛け続けるのである。これまで誰も思ってもみなかったが、コンビニにそれがあると、確かに便利でありがたい。そんなアイデアを形にしていくことである。

「これまではどのコンビニチェーンも、セブンの背中を追っていればよかった。でも同質化競争では絶対にトップランナーには勝てません。私たちの勝負の相手は、お客様なんです」(足立氏)

「勝つためのアイデアはね、たくさんあるんです。この中に」と、本多氏は物静かに笑いながら自らの頭を指す。

「ファミマに来て、おにぎりや弁当を食べてもらい、『美味しいね』とニコッとしてもらう。ここに来れば何か新しい驚きや喜びがある。そういう笑顔が見られれば、それが一番です」

(撮影=原 貴彦、奥谷 仁(薬ヒグチ))
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