答えと解説
Q1 正解:さいなまれた
「さいなむ(苛む)」と「悩む」の混用。ある感情によって自分自身を苦しめたり、きびしくとがめたりする場合に使うのは「さいなむ」。
Q2 正解:さめやらぬ
「やらぬ」は、「やる」(その動作が終わる)の打ち消しで、「まだ~しきらない」の意。まだすっかりさめないでいる状態が「さめやらぬ」。
Q3 正解:まがりなり
「まがい」だと、まがいもの(偽物)の意味になる。「まがりなりにも」の「なり」は「形」で、不完全ながら、どうにかこうにか、という意味。
Q4 正解:勝るとも劣らない
同程度で優劣つけがたいのは「負けず劣らず」、互角かそれ以上は「勝るとも劣らない」。「負けずとも~」では、どう評価していいかわからない。
Q5 正解:万一の事態に備えて
「予測できないこと」が「不測」だから、予測や予想といった、前もって想定する意の言葉が続くのはおかしい。「非常事態に備えて」でもいい。
Q6 正解:いやがうえにも
「いや(弥)」は程度がだんだんと高まる様子をいう副詞で「いよいよ」の意味。「いや(否)が応でも」(是非を言わせず)との混同に注意。
Q7 正解:申し伝えます
「~にお~する」は、「~に」にあたる人を高める謙譲語。自分の上司だから、「申し伝えます」のように、言い伝える相手を高めない表現がよい。
Q8 正解:忌憚
意見を求めるなら「忌憚のない」。「忌憚」は「遠慮」の意で、本心を聞かせて、と頼む言い方になる。「屈託」(心配事)では、ちんぷんかんぷん。
Q9 正解:お眼鏡にかない
「お眼鏡」は、可否、善悪を見極める能力を敬った言い方。「~にかなう」で、目上に評価されるの意になる。「お目に留まる」と混同しない。
Q10 正解:斉唱、合唱
一人がまず唱え、続いて一斉に同じ言葉を唱えるのが「唱和」。社是は唱和しても、社歌は唱和しない。斉唱か、ハーモニーをつけるなら合唱。