ネックはCT(コンピュータ断層撮影装置)の導入やインプラント在庫などに2000万円ほどの初期投資が必要になることですが、ヒロシが心を改めてきちんと医院運営をしていくつもりがあるなら、お父さんには援助する用意があります。もちろんインプラントを始めてもやり方がまずければ大した収入増は見込めません。やり方には一工夫が必要です。例えば、抜かなくてもいい歯をばんばん抜くことでたくさんのインプラントを行う歯医者もいるようです。そういった治療を行えば、効率的にお金を稼ぐことができるのです。

インプラントはまだ歴史の浅い施術法だから不安もあるでしょう。若いうちはよくても、老齢になり抵抗力が落ちてくると、ブリッジも含めて、≪【G】細菌感染のリスク≫が高まっていきます。

最近はそういった問題点がマスコミで報じられて、≪【H】インプラントに対する患者の恐怖心が増大≫してきました。とても迷惑な話です。それでも、インプラントは行うべきです。とてもお金になるからです。

ヒロシはまだ不慣れだから、不安に陥った患者をどうやって舌先三寸でだまくらかせばいいのか不安でしょうね。でも大丈夫。「リスクがあるのは、これが最新の治療法だから。心配ない」と一言付け加えればもう何も疑わない患者も多いのです。

その辺のテクニックはお父さんに1日の長がありますから、今度、家に来たときに話し合いましょう。お母さんも久しぶりにヒロシと食卓を囲みたいと言っています。おまえの大好きなハンバーグを作ると張り切っているよ。

▼解説
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【H】リスク露見で患者数も減、次の鉱脈はどこだ
【G】細菌感染のリスク
インプラントは骨を削りネジを埋め込むが、加齢により骨が弱くなるとぐらぐらしてきて、隙間に細菌が入り込んでしまい、細菌の棲み処となってしまう。ほかの治療法のブリッジなどでも細菌が入り込むことはあるが、インプラントは骨の中なので治療が大変になる。
【H】インプラントに対する患者の恐怖心が増大