永井さんからのアドバイス
朝は頭が活性化しているので勉強会にも向いている。知識の吸収や気付きを得るといったこともほかの時間と比べて朝のほうが優れているのだ。私が主宰している「朝カフェ次世代研究会」はツイッターやブログで知り合った早起き自慢たちが集まって行っているものだ。朝の6時半から始まる日本で一番早い勉強会である。これだけ早い時間に始まるにもかかわらず、毎回30~40人のメンバーが参加し、出席率も95%、しかも遅刻すれば鍵がかかり閉め出されてしまうため、遅刻する者もいない。
朝早く集まる人の勉強会というのは、約束を守れる、ポジティブな人々の集まりともいえるだろう。会全体の空気も自然と前向きでエネルギッシュなものになるから学べることも非常に多い。仕事終わりの勉強会ではこんなふうにはいかないだろう。講師から同じ話を聞いたとしても、1日働いてくたびれた頭では、あまり多くのことは吸収できないかもしれない。
私たちの勉強会は会社の立場を超えたもので、メンバー間のつながりも強く、上下関係もない。しかも先ほど述べたように、規律正しく、やる気にあふれた人々の集まりである。そうした友人を多く得ることができたのも朝の勉強会のおかげだ。私たちの勉強会は朝の7時50分に終わる。それから出勤しても、ほかの人が出社してくる前の静かなオフィスで、集中して一仕事終えることができるのだから、朝の勉強会の効能は計り知れない。
※図版は永井孝尚氏の話をもとに編集部作成。
1971年生まれ。東洋経済新報社記者を経て、コンデナスト・ジャパンへ。「GQ」の編集者としてビジネス記事を担当。著書に『やはり、肉好きな男は出世する』。
1984年、日本IBM入社。2013年、独立。多摩大学大学院・客員教授。著書に『100円のコーラを1000円で売る方法 1~3』『残業3時間を朝30分で片づける仕事術』。