錦織のウィンブルドン棄権の理由は「歯」か?
6月半ばのドイツでの大会中に左ふくらはぎを傷め、準決勝途中で棄権した。幸い、6月末からの全英オープン(ウィンブルドン)には間に合い、1回戦を勝利した。ところが、昨夜、「2回戦を棄権する」と緊急会見をした。
原因は、その左ふくらはぎだ。1回戦がフルセットにもつれる展開で肉体的なダメージが大きかったのだろう。芝のコートの負荷が大きかった、と本人も述べている。強くなったがゆえに試合数が急増したことも要因としてはあるはずだ。
しかしながら、これまでの経歴を見ると、錦織のケガの多さは気になる。後述するように、彼は年々成長しランキングを上げてきたものの、絶えずケガに悩まされてきたということがわかる。
錦織にケガが多い原因のひとつは、もしかしたら「歯」ではないのか?
無論、ケガをしないアスリートはいない。私はこれまで数々の競技のさまざまなアスリートと出会ったが、ついぞ「五体満足」のアスリートだけは一人も出会ったことがない。
例えば、サッカー選手だ。
ちょうど今、私が翻訳しているレアル・マドリードのクリスティアーノ・ロナウドの本で興味深いデータを発見した。これまでの負傷欠場一覧である。見れば、両足首、両足の大腿二頭筋などをケガしている。
▼錦織のケガした部位、右ひじ、臀部、右肩、腰痛、右足首、左ひざ、股関節……
では、錦織はどうだろうか。錦織の自著『頂点への道』を参考に、棄権・欠場したもの一覧を私が独自にまとめてみた。
クリスティアーノ・ロナウドのものは2008年から始まっているが、錦織の一覧表は2009年から始まっている。つまり期間は錦織のほうが短いのだ(6月のドイツの大会、今回のウィンブルドンの棄権はこの表に含まれていない)。
それにも関わらず、右ひじ、臀部、大腿部、右肩、腰痛、腹斜筋、右足首、左ひざ、股関節、右足拇指球、そして今回の左ふくらはぎ、とケガの回数はずっと多い。