「学校のテスト結果は30点でもいい」

テストが終わったら反省会。長女のPDCA力をつける!

私が娘たちにしていることは基本的に同じです。

「自分の人生は自分の責任で考え・決めていかなくてはならない」
「親のより良いアドバイスなど幻想である」
「自身で決めて失敗して学ぶという試行錯誤力こそを鍛えなくてはならない」

『プレジデントファミリー2015年春号』(発売中)の「いいパパママの『わが子の進路戦略』」という記事に出演。子育ての持論を語った。

そう思っています。なので、学校のペーパーテストで測れる種類の学力自体には、あまり関心がありませんし、進学先の偏差値や学校のブランドにも興味がありません。そんなもので人生が決まるとは、まったく思っていないので。

学校のテスト結果の絶対値は(30点でも60点でも)どうでもいいのですが、その改善プロセスには非常に興味がありました。だから、テスト結果が出たら、娘たちと反省会です。長女とは、テストが終わる度にやっていました。彼女はその効用を、こんな風に言っていました。

▼赤点でも怒らない

就職活動では、よく自己分析を求められます。自分の強み弱みというヤツです。その中でわかった私の強みは、「あまり落ち込まない」こと。

たとえばテストを失敗しても、あんまり落ち込みません。それは落ち込んでも仕方のないことだから。たくさん勉強したのに報われなかったら、悲しむべきなのかもしれないけど、どっちみち次回のために対策を考えなくてはいけないので、落ち込んでいる場合じゃない、と考えます。失敗しても、どうすれば失敗するかがわかったと考えれば、その経験はゼロではないわけです。

そう言えば子どもの頃から、テストの後はいつも父と反省会でした。勉強しろとは言われません。テストの点数(例えば数IIと数Bの両方とも赤点とか)を見ても怒りません。でも、反省会開催は絶対です。

父は私に、(1)点数を聞く、(2)平均点や偏差値を聞く、(3)何を間違えたか聞く、(4)その間違えは、勉強不足によるものなのか、ケアレスミスなのかを聞く、(5)次回のテストで点数を上げるためにどういう作戦を立てるのか聞く、(6)3日後に計画書提出させる、をくり返しました。

ここまでいけば、自分の頭の中でも原因と対策がはっきりするので、次回は点数が(少し)アップします。(『親と子の「伝える技術」』(2013)より)


確かに「少し」ずつでしたが(笑)、点数は良くなっていったように思います。私が長女に求めたのは高得点はなく、「自分に合った勉強方法を、自分で見つける」ことであり、「改善のためのPDCAサイクルを身につける」ことでした。