リクルート進学総研の調査によると、高校生が「調べもの・情報収集」「動画観賞」をする手段として、いずれもスマートフォンがパソコンの利用を上回った。受験サプリのオンライン予備校も、スマートフォンで閲覧する高校生が多数だという。

86%の高校生がスマートフォンで動画を視聴している。 高校にとってスマートフォンは「手の中のパソコン」であり、使いすこなす世代と言える。

「高校生に普段何をしているか聞くと、決まってYou Tubeやニコニコ動画などが挙がります。つまり、今の高校生は動画に対して親和性を持った世代。そういう子にとっては、スマホで講義の動画を見るのが、むしろ自然なスタイルかもしれません」(同)

オンラインで講義動画を配信するスタイルは、近年、世界中の大学で急速に発達。MITやハーバード大学、日本では京都大学や東京大学などが、「MOOCs」と呼ばれる講義配信の取り組みを開始している。日本の受験生たちも、スマートフォンがツールとなって、この動きが出てきているようだ。

一方でスマ勉は、“机に向かわなければならない”“塾に行かなくてはならない”という強制力がなく、あくまで受験生の自主性に任せた勉強法だ。“受験”という長期戦に対し、いかに「やる気が保てるか」という点が課題となっている。

「やる気を保つポイントは「わかった」「できた」「気になる」といった刺激を生じさせることだと思っています。現状、「目から鱗でした」「苦手な数学が好きになりました」と好評をいただいている講義動画で「わかった」を、模試や過去問で「できた」を、同じ志望校を目指すライバルの動向を可視化し「気になる(→もっと頑張ろう)」を、提供していますが、より統合的にこの刺激の好循環を作っていけるようにサービスの進化を図っていきたいと思っています」と、松尾氏は展望している。

「とはいえ、忘れてはいけないと思うのは、立ち上げ時に感じた教育格差をどう解決するかという視点。その課題感を忘れず、適切なデバイスや技術、サービスの内容などを構築していきたいですね。特に高校生は変化が早いですから、それに対応しながら発展させたいです」(同)

受験生が抱えていた、所得や地域から来る教育格差。それらの解消手段として、受験サプリは広まっていったといえるだろう。スマートフォンを使った学習スタイルが普及する中で、受験生の格差はどう変遷していくか。今後とも注目していきたい。

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