逃走する潔さも時には必要

では、仕事が楽しめない要因別に対処法を考えてみましょう。

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ぎりぎりの挑戦がフローを生む
(1)成功体験が積めない

成功体験というのは、自分の能力ぎりぎりの、少し難しい課題に挑戦してみることが鍵です。図を参考に、自分の仕事をプロットしてみてください。フロー状態のときに、人は最高のパフォーマンスを発揮できるとされています。どうも挑戦が足りない、というのであれば、少し難易度の高い目標を設定してみましょう。もし、失敗ばかりなのであれば、不足している能力を高めるために、何をすればいいか考え、行動に移してみてください。

(2)ロールモデルがいない

職場に生き生きと働いている人、尊敬できる人が1人もいない、ということであれば、他部署、他社の気の置けない友人たちと会って「自分の仕事がこんなにつまらない」と話してみてはどうでしょう。

「いや、君の仕事にはこんな意味があるよ」「俺の仕事はもっとひどいよ」などと、組織の外の人と話すことで、自分の仕事の意味を見直したり、「意外と悪くないかも」と思い直したりするものです。

(3)正しいフィードバックが得られない

成功しても上司から褒めてもらえない、失敗したときだけ叱責される、あるいは、失敗したときすら何も言われない、といったことが続くと虚しくなります。残念ながら、直属の上司に期待ができないということであれば、同僚、先輩、他部署の人でもいいので自分に対して正当な評価を下してくれる人を持つことができるといいでしょう。仕事の区切りがいいときに、一緒に仕事をしたメンバーと打ち上げをするなど、振り返る機会をつくるのもいいと思います。