変革期のリーダーには表向きのスキルに加え、人を効果的に動かすための“闇の力”が必要だ。企業改革に通じたコンサルタントが秘策を明かす。

AI(人工知能)の発達で産業のあり方が根本的に変わり始めている。日本を代表するメガバンク各行が数万人規模の人減らしを宣言したのが話題だが、今後は銀行など金融だけではなく、製造、物流、サービスなどさまざまな分野で大きな変革が起きてくる。いま産業界は「平時」ではなく明らかに「有事」にある。

有事に必要とされるのは、昨日の延長線上にある「改善」ではなく、やり方を大胆に変えていく「改革」だ。もちろん有事においても既存の事業のなかには改善型の事業が多数あり、それはそれで重要だ。しかし読者が有事の改革型のリーダーを目指すなら、それにふさわしい動き方をしなければならない。以下に述べるのは、改革型リーダーを目指す人が備えているべきビジネス・スキルの話である。

(構成=三浦愛美 撮影=横溝浩孝 写真=PIXTA)