【田原】あのときは新聞や週刊誌で、ゲーム会社に売るのはいかがなものかという論調もありました。僕はゲームだからいけないとは思わないけど、世間はどうもゲーム会社を1段下に見ているところがある。そこは問題になりませんでしたか。

【守安】あのときは私たちのサービスを使っている若年層がトラブルに巻き込まれているのではないかと疑問視されていました。しかし、最終的には24時間365日体制でのサイト監視による実績を評価していただきました。

【田原】なるほど。それで買った効果はどうでしたか。知名度は上がったかもしれないけど、お金もかかるでしょう。

【守安】はい、いまは年間20億円ぐらいの赤字です。

【田原】昔、東急が球団を持っていたけど、しばらくして売ってしまった。なぜかと五島昇に聞いたら、「負けた日は不愉快になるから売った」と言っていました。ベイスターズはあまり強くないけど、守安さんは平気なの?

【守安】いや、負けたらものすごく不愉快ですよ(笑)。

【田原】赤字で不愉快って、最悪じゃないですか。

【守安】だから強くしたいですし、赤字も解消したいです。プロ野球人気は下火だといわれていますが、米国の野球界は売り上げがグーンと伸びました。日本もやりようによっては、業界全体で売り上げを伸ばせるはずです。

【田原】本当にできますか。王、長嶋みたいに、トップ選手が日本でやっているときはプロ野球も人気でした。でも、松井やイチローがメジャーに行くようになってから、日本はメジャーの2軍になった。これ、どうすればいい?

【守安】多くの人に応援してもらって、球界全体のパイを増やしていくしかないでしょうね。そうすれば選手に払える年俸は増えて、好転していくはず。少なくても球界全体の売り上げはもっと増やせると思っています。

【田原】それは頼もしい。ぜひプロ野球を盛り上げてください。