【田原】これからやるのも、基本的にはインターネットですか。

【守安】そうですね。コミュニケーションとエンターテインメントの要素を持っているものが軸になると思います。ただ、それにとらわれずにいろんなサービスをつくっていきたいです。

【田原】成功すると、そこに安住する人がいるけど、それじゃ面白くない。これからもいろいろ挑戦すると聞いて安心しました。頑張ってください。

田原総一朗が見た守安 功の素顔
「2代目社長でも守らず攻める姿勢に魅力あり」

DeNAは人気就職先“新御三家”の1つだそうだ。対談前は、なぜゲーム会社が人気なのかがよくわからなかった。話を聞くと、同社では優秀な若手が1~2年でプロジェクトリーダーになり、会社を引っ張る存在になれるという。若い人たちに活躍の場を与えられる大手企業は少ない。その話を聞き、学生が就職したがる秘密がわかった気がした。

守安社長にも魅力を感じた。創業社長からバトンタッチを受けた2代目社長は、守りの経営に入る傾向がある。ところが彼は自社を“永久ベンチャー”と位置づけて、新しい事業に意欲的に挑戦しようとしている。こうした攻めの姿勢も、同社が若い人たちから支持を集めている理由なのだろう。

DeNA社長 守安 功
1973年、茨城県出身。茨城県立土浦第一高校卒。東京大学大学院工学系研究科航空宇宙工学修了後、日本オラクル入社。99年、システムエンジニアとしてディー・エヌ・エー入社。2006年、取締役。09年、取締役兼COO。11年、代表取締役社長。13年4月より代表取締役社長兼CEO就任。
田原総一朗
1934年、滋賀県生まれ。早稲田大学文学部卒業後、岩波映画製作所、テレビ東京を経てフリーに。活字と放送の両メディアで評論活動を続けている。『塀の上を走れ』『人を惹きつける新しいリーダーの条件』など著書多数。
(村上 敬=構成 宇佐美雅浩=撮影)
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