【高橋】僕は牡蠣(かき)が食べたくなるんです。昔から疲れたら貝を食べることが多い。

【青山】え~っ。牡蠣なんて怖くて本番中は絶対食べられない……。あたった人、見たことあるし。

【高橋】 僕には相性がいいみたいなんですよね。

【一同】(笑)

【権頭】僕はニンニクですね。普段は食べませんが、あまりに疲れたときは、ニンニクを食べてからぐっすり眠ると、翌朝ものすごく回復した感じがするんです。

【青山】私はお肉。疲れたらお肉食べなきゃと思う。また、それを食べられるときはまだ元気だなと思う。

【斎藤】あ~、わかります。

【青山】「何かお口に入れなきゃ、でも入らない」というぐらい疲れるときもあるんです。そういうときはまず寝ちゃう。

【斎藤】僕もそうですね。脳を休めないと何をしたらいいのかわからなくなる。集中すべきときに集中するために休むことも大切ですよ。

【南】うん、いったん気を抜くってこともすごく大事。

【高橋】そう。僕は、本番中は家と劇場の往復なので、休みの日には街に出て違う景色を見ます。

【青山】自分に合ったリフレッシュ法や休みの過ごし方を持っているのって、集中力を高めたり、何かを続けていくのに大切よね。

【斎藤】自分を知るっていうことですよね。弱点も含めて。ここまでいったら限界とか。今日は疲れているから寝ないといけない、寝てからのほうが集中できるという方法を知っていること。でないと、つぶれちゃいますね。それに効率が悪い。

【青山】これは浅利(浅利慶太・劇団四季代表で演出家)の言葉ですが、「他人の時計は見るな」と。他人が4時間お稽古していようが、自分は休んだほうがいいと思えば休めばいいし、足りないからやらなきゃと思うなら人の倍やればいい。まさに自分を知るということ。弱点もそうだし、自分がどうなりたいのか、理想像が明確であれば、また自然と集中できると思うんですよ。ね。

【一同】はい。肝に銘じます。

劇団四季
1953年創立。俳優・スタッフ1200人を擁する日本最大規模の劇団。東京、大阪、名古屋、札幌に8つの専用劇場を持ち、年間3000ステージ以上の公演を行っている。代表は演出家でもある浅利慶太氏。『美女と野獣』『ライオンキング』『アイーダ』に続くディズニーミュージカルとして今年4月に開幕した『リトルマーメイド』はアンデルセンの『人魚姫』をモチーフにした人気作品。
(干川 修=撮影)
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