仕事を一生懸命こなせばお金はたまるのか。2ちゃんねる創設者のひろゆきさんは「お金の多寡と幸せは必ずしも相関しない。稼ぐことに必死で仕事に没頭してしまう人は、逆にお金が貯まらないことがある」という――。

※本稿は、ひろゆき『貧しい金持ち、豊かな貧乏人』(徳間書店)の一部を再編集したものです。

空の財布を広げている男性
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お金を稼ぐことの代償

お金をたくさん稼ぐにはなんらかの代償がともなう。

長時間労働に明け暮れればそのぶん稼げるかもしれない。でも自由時間を失う。家族や友人との大切な時間はもちろん、趣味にかける時間もままならない。つまり人生の楽しみが損なわれるわけだ。

働き詰めで無理がたたり体調を崩せば元も子もない。運が悪ければそれで命を落とすことだってある。そんなのは馬鹿馬鹿しい。

お金なんてそんな代償を払ってまで得るものではないだろう。

必死に働いて稼ぎを増やしたところで幸福度が高まるわけでもない。いくら必死に働いても、そのがんばりに見合った給与アップにつながるわけでもない。そもそも労働者とは不当に搾取される定めにある。世のなかは、割に合わない労働を強いられるようにできているのだ。

「お金がないとできないこと」はほとんどない

だから無暗に稼ぎを増やそうとするのではなく、自分にとって幸せだと思える時間を増やすほうが得策だ。そのほうがだんぜん人生は豊かになるだろう。

僕らの日常生活において「お金がないとできないこと」はほとんどない。

だれでも冷蔵庫や洗濯機、電子レンジくらいは持っているだろう。数十年前であれば、そうした家電は高級品だった。でもいまは違う。お金持ちもそうでない人も、実のところ生活の質は大して変わらないのだ。

さらにいまや高速回線のインターネットも普及している。パソコンやスマホでいろんな娯楽を無料で楽しめる時代だ。

食事だって、インスタントラーメンはおいしいし、500円で牛丼が食べられるし、スーパーの弁当も安くて豪華だ。

ちょっとのお金でだれもがそれなりの生活を送れる。歯を食いしばって必死に稼ぐ必要はない。お金の多寡と幸せは別問題だ。