ついついさぼってしまう掃除。しかし習慣化すると、単に家がきれいになるだけでなく「心」も豊かになると聞けば……もうやるしかない。
床を雑巾で拭く
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掃除はタスクではなく誰でもできる自分磨き

誰にでもできる仏道の取り組みとは何だろうか――。僧侶として22年間歩んできた私の大きなテーマです。

私は浄土真宗のお寺に勤めていますが、仏教の宗派を超えて皆で取り組めるものは何かと考えたとき、実践面で共通するものは意外なほどありませんでした。坐禅を組むのは禅宗ですし、護摩祈祷は真言宗の修法です。お題目も浄土系は南無阿弥陀仏を、日蓮宗は南無妙法蓮華経を唱えます。

考えあぐねた末、「あっ、掃除だ」と気づきました。お釈迦さまの仏弟子の一人、周梨槃特しゅりはんどくは「塵を払い、垢を除かん」と唱えながら、ひたすら掃除を続け、悟りを開いたといいます。そんな仏道のエピソードもありますし、掃除だけはどの宗派でも一生懸命取り組んでいます。もちろん、掃除はお坊さんだけではなく家庭や職場、学校でもやっているし、誰にでも実践できるもの。そういうこともあって、改めて掃除に着目したのです。