2025年4月に、プレジデントオンラインで反響の大きかった人気記事ベスト5をお送りします。仕事術・キャリア部門の第1位は――。
▼第1位 「具体的に言ってもらえないと動けません」舐めプな今どき部下を黙らせた氷河期上司の必殺"1枚資料"
▼第2位 「これが自然にできる人はコミュニケーション上級者」元国際線CAがファーストクラスで体験した"究極の礼節"
▼第3位 高校を2カ月で中退…学歴もカネもないビッグモーターの落ちこぼれが「年商70億円の中古車会社」を作れたワケ
▼第4位 転職先の肩書は部長でも課長でもない…割増退職金をもらった年収1500万の部長が就いた「時給1000円」のお仕事
▼第5位 売り手市場の"舐めプ"新卒が大量退職中…退職代行「モームリ」繁盛のウラで引き止め代行「マダイケル」願う声
「とりあえず」でも入社するしかない時代
私は氷河期世代です。就職活動をしていたのは2004年。就職氷河期の“末期”で、今となっては「かなり状況が改善されていた時期」という総括になっているようですが、当時、もちろん当事者にそのような認識はありません。
いつ終わるともわからない「超買い手市場」の中で必死に、説明会に参加したり、エントリーシートを書いたり、面接に臨んだりしていました。それでも案の定まったく内定はもらえず、就活本を買い漁っては、連日徹夜「自己分析」に明け暮れていました。
一社でもどうにか内定がもらえたら、たとえそこがブラック企業だったとしても(そういった言葉自体まだありませんでしたが)、とりあえず入社するしかない……。
そんな時代だったと、今でも鮮明に記憶しています。
バブル上司の「ざっくりアドバイス」に困惑
加えて、当時多くの会社では新人教育の環境も整っていませんでした。新人の採用自体を抑制していたのですから、当然です。
同年代の友人や知人と話していると、「研修的なものはほとんどなかったよ」「OJTなんて言葉、うちの会社では見聞きしたことないよ」といった話ばかり……。
私は現在、社会人向けに教育事業を営んでいますが、氷河期世代の受講者さんたちから同じような話を何度もうかがってきました。
1つ、実際に受講者さんから聞いた体験談をシェアします。
入社後すぐ営業に配属されたAさんは、最初の数週間だけ先輩社員と同行していたそうです。ただ、その間に具体的な指導はほとんどなし。
直属の上司は“イケイケドンドン”のバブル世代で、相談しても「お客様目線でやっていけば大丈夫」「視野を広げて全体像を俯瞰してみれば、しだいにわかってくるよ」「とにかく自分なりによく考えてみろ」等々の曖昧なアドバイスが返ってくるばかり。
すぐに行動に移せるようなものはなく、まったく参考になりませんでした。