2025年2月に、プレジデントオンラインで反響の大きかった人気記事ベスト5をお送りします。マネー部門の第4位は――。
▼第1位 定年後は「月5万円の収入」で生活できる…節税でも新NISAでもない「人生後半」にやるべき"たった一つのこと"
▼第2位 「銀行ではお金が増えない時代」は終わった…「金利のある世界」で賢い人が選ぶ"資産の置き場所"
▼第3位 「初任給30万円台」続出は"害"でしかない…日本人の賃上げがいつまでたっても実現しない根深い理由
▼第4位 4000万円でも2000万円でもない…荻原博子が「年金と別にこれだけあれば完璧」という死ぬまでに必要な金額
▼第5位 幸せに老いたいなら知るべき…92歳の評論家が「年金も貯蓄もない」80代女性に諭した「人生3つの滑り台」の怖さ
※本稿は、荻原博子『65歳からは、お金の心配をやめなさい』(PHP研究所)の一部を再編集したものです。
老後不安に駆り立てられる人への処方箋
「老後資金はいくら必要?」
そう聞かれたら、あなたはなんと答えますか?
「老後は2000万円、いや最低でも4000万円は必要だ」などと煽られ、多くの人が「老後の不安」に駆られています。
では、ほんとうに老後に必要なお金は、どれくらいなのでしょうか。
私は、一般的な会社員なら、年金と退職金と少しの貯金があれば、「悠々自適」とまではいかなくても、老後はかなり幸せに暮らせるのではないかと考えています。
厚生労働省の「国民生活基礎調査」(2023年)を見ると、年金だけで暮らしている人は41.7%で、年金以外でお小遣い程度の仕事をして暮らしている人も含めると約6割になります。また、高齢者世帯の約37%は、投資などしなくてもそれなりに暮らしています。
老後も働きたいという人たちに対しては、高齢者雇用確保措置の経過措置が2025年3月31日に終了し、4月からは、本人が希望すれば65歳までは雇用し続けなくてはいけないという義務が会社に課せられますが、これが70歳まで延長される可能性があります。
なぜなら国は、少子高齢化社会を迎え、高齢者にしっかりと働いてもらいたいと思っているからです。