平均購入金額は高額化の一途
ランドセルの購入活動「ラン活」が年々過熱しています。少子化がとまらない昨今、6ポケット(父母と双方の祖父母からの資金)を持つ子どもへのランドセル投資額がどんどん上がっているのです。
ランドセル工業会の調査によると、平均購入金額は2018年の5万1300円から高額化の一途をたどり、24年は5万9138円に。購入時期は、18年は8月が最多でしたが、24年は5月と早まっています。
この価格上昇は、物価高の影響だけではないでしょう。ランドセルが多様化する中、少ない子どもや孫に“課金”したい親や祖父母が、人気のモデルをこぞって取り合っているのです。
実は購入する層は「二極化」しています。先ほどの24年の調査では、6万5000円以上の人が37.6%いる一方、2万5000円未満も6.1%いました。低価格モデルだからといってすぐに壊れるようなことはなく、最近は涙ぐましい企業努力によって、6年間十分に使える品質と耐久性を備えています。
いまや10万円を超える本革仕様のモデルも珍しくありませんが、そんなブランド品のようなランドセルが本当に必要なのでしょうか。
むしろ、年齢に見合わない高級なランドセルを買い与えることは、子どもに悪影響を及ぼす恐れすらあります。小学校入学前までは数百円程度のものに囲まれていたのに、いきなり6桁もする高額の品物を「あなただけのものだよ」と突然買ってもらうわけですから、金銭感覚が狂う恐れがないとは言い切れません。私が聞いた事例では、高級ランドセルを手に「高いものを買ってもらったほうが親に愛されているってことなんだよ」と同級生に自慢しているケースがありました。お手頃価格のランドセルを持った子を見下したり、言われた子が「もっと高いものを買ってほしかった」と落ち込んだりすることがあれば、教育的に好ましくないことは明白でしょう。
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