タスクフォースが組んだ解決策を全社に横展開

ヤマトコンタクトサービスのコールセンターで受けた注文が、ヤマトシステム開発のシステムにより糀屋本店のパソコンに取り込まれ、ヤマトロジスティクスの倉庫から梱包、発送される。

九州にはほかにも通販会社が多い。支社のJSTが解決に乗り出した。電話での注文はヤマトコンタクトサービスのコールセンターで受ける。受注と顧客データはヤマトシステム開発のシステムにより、糀屋本店のパソコンに取り込まれる。製品はまとめて九州支社のヤマトロジスティクスの倉庫に宅急便で送る。注文別に仕分けし、梱包、発送する。

「お客様には製造に注力していただく。3カ月待ちは2日待ちまで短縮されました。お客様にとってもう1つのメリットは、受注や発送に関わる費用が固定費ではなく、従量制の支払いという変動費に変わったことです」(ヤマト運輸の幡手)

この解決策は顧客に合わせて、よりカスタマイズされていった。注文の際、塩こうじについて質問が多い。コールセンターのオペレーターには主婦を選び、こうじの勉強会を重ねて問答集をつくり、新たな質問が出ると問答を改訂し、応対品質を高めていった。外注のコールセンターでは難しい。すべてをワンストップで請け負うJSTの本領発揮だった。ヤマトコンタクトサービスの白崎が話す。

「カスタマイズして対応の幅を広げれば、コストがかかります。ただ、うちはコールセンター専門なので、オペレーター1人が複数の担当を抱えたり、状況に応じて人数調整したりと業務を標準化し、効率化と両立させることができるのです」

「倉庫も低温室を使いますが、ほかにも荷物はあり、必要な人数と場所は随時調整する。だから変動費化が可能になります」(ヤマトロジスティクスの藤井)