割安な銘柄を見つけキープする

だからこそ、相場が非効率であることを理解して、過大評価されている企業と過小評価されている企業を見分ける力を養うことが重要です。

これが有効なのもあと20年、30年かもしれません。万能AIができて、すべての情報を取り込んで、相場に織り込まれるようになれば、株価指数と同程度にしか儲からなくなり、個別銘柄への投資の有効性は消えてしまうでしょう。

割安に放置されている銘柄を探すには、企業の「本来の価値」を見極める必要があります。基本は企業の業績であり利益でありキャッシュフローです。さらにはPER、PBR、PSRなどの指標も役立つでしょう。

経済成長または世界的な不況を表す矢印
写真=iStock.com/Ja'Crispy
※写真はイメージです

割安状態が是正されるまでキープする

割安な銘柄が見つかったら、それを買って割安な状態が是正されるまでキープします。それが数カ月単位のこともあれば、3~5年になることも少なくありません。

この企業の時価総額は「これくらいであるべきだ」と考える水準までたどり着くまではキープします。反対に考えている時価総額に到達したら「まだ上がるかも」などと考えずにすぐに売ります。

相場環境はどうであれ優良企業を割安な価格で見つけるのは投資の王道であり、ウォーレン・バフェット氏を含むバリュー投資家はこの手法で巨額の財産を築いてきました。今年も企業の本質に注目し、相場のノイズにさほど耳を傾けないようにしましょう。

(構成=向山勇)
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