台所仕事の負担を減らすにはどうしたらいいのか。経済評論家の勝間和代さんは「コストパフォーマンスに優れたキッチン家電を導入することだ。家事の自動化が進むと、手間をかけずにプロ級の料理が楽しめ、自分の時間にもゆとりが生まれていく」という――。(第3回)

※本稿は、勝間和代『仕事と人生を変える 勝間家電』(ダイヤモンド社)の一部を再編集したものです。

フライパンでの調理
写真=iStock.com/aquaArts studio
※写真はイメージです

コスパ抜群のキッチン家電は「ホットクック」

時間を短縮しつつおいしい料理を食べて、健康的に人生の幸福度を上げる。これがキッチン仕事のカギです。このとき最もコストパフォーマンスがよくおすすめの家電は、なんと言っても「ホットクック」です。

バーミキュラやル・クルーゼを使って、おいしい料理を作る人は結構いると思いますが、それらはいわゆる「無水鍋」と言われるホーロー鍋の仲間で、空気にあまり触れさせずに、じっくりコトコトとおいしい料理を作ることができるツールです。

ホットクックは、その進化版だと思ってください。鍋は私も使っていましたがバーミキュラやル・クルーゼは重く、また自分でかき混ぜたり、温度調整をしたりしなければいけません。

一方ホットクックは、豊富にある自動プログラム(手動設定も可能)で、材料を切って入れて、スイッチをポンと押せば、後はもうなにもしなくていい(かきまぜも自動)という画期的な家電です。初購入は2015年、2017年からは毎日使うぐらい私はヘビーローテーションしています。

鍋(ストウブやル・クルーゼ)のレシピもそのまますべて使えますし、自分流に作るときも基本的には全体の重量に対して0.6%の塩分量にして、野菜の水分などを活かしながら無水調理していくと、だいたいのものはミスなくおいしく作れます。そこまで料理の腕に自信のない私にとって、忙しいときのこの「失敗しない」はなにより魅力的なポイントです。

料理がまずくなる理由

最初にホットクックを買ったとき娘はまだ中学生でしたが、素材を切って入れるだけなので、彼女はこれで料理をはじめ、社会人になったいまでは私より使いこなすようになりました。料理経験がなくともそれくらい簡単に使える家電です。

料理がまずくなる理由は多くの場合、(1)温度管理の失敗、(2)むやみやたらに空気に触れる、の2点です。しかしホットクックの自動メニューや手動メニューを使えば、これがまったくなくなります。無水加熱のまま空気に触れさせずに(ふたを開けずに)野菜や肉を煮込んだりかき混ぜたり、炒めたりしてくれるので、とにかくなんでもおいしいのです。

一般的な鍋の場合は、かき混ぜるときどうしてもふたを開けますが、ホットクックはそれがないのでおいしくなる上、火のそばにずっとついていなくても大丈夫なので、料理中も他の作業にあてられます。これは忙しいときなにより助かります。

これまでホットクックは、標準でついているかきまぜユニットの棒がちょっと短く、1人分、2人分を作るのはあまり得意ではありませんでしたが、2023年に発売された「もっとクック」という追加のかきまぜアクセサリー(まぜ技ユニット)が優秀で、これを使うと1人分でも2人分でもより簡単に、おいしく作れるようになりました。