来年の大河ドラマでの活躍も楽しみ
1位 安達祐実 54点
罪悪感の行方、感情の揺らぎを好演
「ビリオン×スクール」(フジ)では教育用AIプログラム・ティーチという、人間じゃない役で不思議な存在感を醸し出した安達。
なんといっても、久々の主演作「3000万」(NHK)で魅せた、迷える子羊ならぬ大金に目が眩んだパート主婦の役が素晴らしかった。罪の意識を抱え、いや、実際に悪事に加担したうしろめたさも含めて、シニカルに「精神状態も経済状況も崖っぷち」を好演。
「ザ・トラベルナース」で使えない新人ナースに暴言吐く姿もちょっと胸がすいたし、「推しの子」(Amazon Prime Video)の漫画家役にも馴染みと説得力があった。
ということで、振り返ると今年はNHKと配信系のドラマが豊作。果樹同様、豊作の翌年は不作という懸念もあるが、金を払ってる分だけ執拗にチェックしていこう。
若い俳優だけでなく、年齢を重ねたからこその女の円熟を魅せてくれる俳優が活躍できる作品を増やしてほしいわ。