世の中に、人ってすごくいっぱいいるんだなあ

ハガキによる抽選という作為なしの方法で毎日集められている150人が、画面で見たときにほぼ同じテンションで平均していて、それゆえか、「いいともの客」という共通のテイストさえ醸し出しているということは、偶然ではない。

ナンシー関『信仰の現場』(星海社新書)
ナンシー関『信仰の現場』(星海社新書)

ハガキによる抽選というシステムには確かに作為は介在しないが、それ以前に「笑っていいとも!」を見たいと思ってハガキを何枚も出したりするような人のハガキしかこないというあまりに単純な事実が全ての基本になっている。

この基本さえ持ち合わせている150人なら、どんな150人でも「いいともの客」として15分で教育できることになっているのだ。

しかし、汲めども尽きぬ泉のごとくとでも言うんでしょうか、そんなに「笑っていいとも!」を見たいと願う人がひきも切らないとは。毎日毎日150人。世の中に、人ってすごくいっぱいいるんだなあ。なんだそれ。

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