相手に伝わる説明の順番は何か。広報アドバイザーの鶴野充茂さんは「不確定要素や懸念事項があると、最初につい口にしてしまう人は多いが、それでは重要な情報が埋もれてしまう。情報を確定情報と未確定情報に明確に区別して、確定情報に絞って整理して話すといい」という――。

※本稿は、鶴野充茂『上手に「説明できる人」と「できない人」の習慣』(明日香出版社)の一部を再編集したものです。

オフィスでの事業計画
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料理名を聞かずにレシピを並べられると大混乱に

上手に説明できる人は全体像から話す、
できない人は細かいところから話す。

あなたは料理番組の案内役を任されたとします。まず最初に伝えるべきものは何でしょうか。

そう、何の料理を作るのか、ですね。はじめに具体的な料理名を紹介しない料理番組など、ありません。

×「まず玉ねぎを細かく刻んで、それからにんにくをつぶして、オリーブオイルで炒めます。次にトマトを加えて煮込み、塩コショウで味を調えます。最後にパスタを茹でて混ぜ合わせます。」

しかし、今日作る料理名を明かさずに、いきなりこのように始めたらいかがでしょうか。

まず間違いなく、多くの視聴者は戸惑うでしょう。

それは、説明も同じです。何の話をしているのかを聞き手が理解しないまま細かい話を進めると、聞き手は「何の話をしているのだろう」と混乱します。

話の方向性や目的を見失って、話を聞き続けようと思う気持ちもなくなります。人によってはイライラとして、気分を悪くするかもしれません。