マニュアル化で上司の負担を軽減する

また、その苦労を少しでも軽減する工夫も必要です。その1つがマニュアル化です。

新人が入社すれば一から指導が必要になりますが、基本的なことに関してはマニュアル化することで、指導の時間を節約できます。

藤田耕司『離職防止の教科書 いま部下が辞めたらヤバいかも…と一度でも思ったら読む 人手不足対策の決定版』(東洋経済新報社)
藤田耕司『離職防止の教科書 いま部下が辞めたらヤバいかも…と一度でも思ったら読む 人手不足対策の決定版』(東洋経済新報社)

例えば業務の基本的な指導に10時間かかるとします。新人が入社するたびにこの指導をする場合、10人入社すれば100時間かかりますが、マニュアル化すればこの時間を節約できます。

このように一度マニュアルを整備すると、将来の累計節約時間は相当な時間となります。弊社もマニュアルを整備したことで、部下の指導にかかる時間が激減しました。

また、忙しい上司をつかまえて指導を仰ぐのは、部下にとってもストレスです。この点、マニュアルがあれば上司に指導を仰がずに済みます。こういった形で、人間関係のストレスを減らすこともできます。

ただ、「マニュアル見ておいて」と言って放置するのではなく、「わからないところは遠慮なく聞いてね」と一言伝えておくことも忘れないようにしてください。

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