生き残るには学び続けないといけない
ここからひとつの教訓を得ることができます。
「今生き残るために、いつでも学び、身につけ、準備をしなければならない」
これはブルーカラー、ホワイトカラーを問いません。
『サピエンス全史』(柴田裕之訳、河出書房新社、2016年)の著者ユヴァル・ノア・ハラリはこう言いました。「現在学校で習っていることの80~90%は、子どもたちが40代になるころ、まるでムダになっている可能性が高い。一方で、授業時間ではなく休み時間に学んだことのほうが、大人になったとき、より役立つだろう」(翻訳者訳)。彼は何の理由もなく言ったのではありません。
大きな武器となるのは「文章力」
おわかりいただけましたか?
あなたが今すぐにでも機械や人工知能に押し出されて、路頭に迷い、新しい人生を生きなければならなくなったら、そのとき、あなたにとって大きな武器となるのが「文章力」なのです。
「人工知能により、職場や職業を失うかもしれないことは認める。しかし、なぜ『文章力』が再就職や生存の役に立つのか?」と聞きたい人や、私の主張があまりにも飛躍していると言う人もいるでしょう。そんな方のために、ある企業家の事例を挙げて説明しましょう。
アメリカのある研究者は、2025年には大企業がほぼなくなり、フリーランスやひとり企業が市場の大部分を占めるだろうと言いました。予言通り、技術は日々新しくなり、変化した技術を教育する「ひとり企業」が多くなりました。ひとり企業には、月1000万ウォン〈約110万円〉稼ぐスマートストア、YouTubeをうまく撮る方法、ブログが検索上位に出てくる方法、Instagramフォロワー数を1万人にする方法などを教えてくれるものもあります。これらの共通点は、ほかの人よりも新しい技術を早く身につけた人が、体系的に教えてくれることです。
ここでまず、体系的に教えるために、「文章」が役立ちます。
また、自分の得意な分野について本を書いたりブログを連載したりすれば、専門家として認められ、同じ水準の講師よりも多くの報酬を得たり、多くの講義を受け持ったりすることができます。文章が、報酬に直接影響を与えるのです。