変えるべきは性格でなく行動
自分のスタイルを変えてより積極的にふるまおうとすると、自分を偽っているように感じられることがあるが、そのような感覚を持つ必要はない。自分の性格を変えているのではなく、自分の行動の仕方について意識的に特定のやり方を選択しているにすぎないからだ。
「自己主張するなら、人に対してビジネスライクな接し方ができるようにならなくては、などと思う必要はない。自分のニーズを満たしてほしいと要求する一方で、打ち解けて話をしたり親身になったりしても少しもかまわない」と、エイムズは言う。他人のまねをしようとするのではなく、自分自身のスタイルを見つけよう。これは女性の場合、とくに言えることだ。
「男性のようになるというやり方は持続可能ではないことを、女性は認識する必要がある」と、コックスは言う。また、毎日あらゆる状況で自己主張する必要があるわけではない。「自分の競争的な面を表に出したほうが効果的なときはそうすればよいし、元に戻って協調的になったほうが効果的なときはそうすればよい」と、エイムズは言う。
弱いものいじめになったり、迷惑がられたりしないよう注意しよう。過度の自己主張は、自己PRのやりすぎとか傲慢さの表れと解釈されることが多いと、ザンダーは釘をさす。自分の行動が他人に及ぼす影響をよく観察しよう。
「過度の自己主張の代償は、すぐには目に見えない。部下に怒鳴ったら、その部下は命じられたことをするかもしれないが、家に帰ってから履歴書を書きかえるかもしれない」と、エイムズは言う。もっと押しを強くする努力は善意によるものでなければならない。「自己主張が最も評価されるのは、それがチームのためになるときだ」と、ザンダーは言う。
(ディプロマット=翻訳 Getty Images=写真)