かつて密漁といえば海のプロである漁業関係者による犯行が大半だった。だが今、検挙数の9割近くを漁業者以外が占めるようになっている。時事通信社水産部の川本大吾部長は「一般人が海辺に落ちている魚介類を持ち去るのも密漁にあたる。場合によっては高額の罰金を科されるため、注意が必要だ」という――。
密漁は実態がつかみにくく撲滅が難しい
夏本番を迎え、海のレジャーは最盛期を迎えている。海水浴や磯遊び、釣りなどのほか、浜辺でバーベキューを楽しむ機会も増えそうだが、海辺で偶然、魚介を目の当たりにしても、持ち去るには注意が必要となる。場合にはよっては「密漁」の疑いがかけられ、予想外の重い罰則が待っていることもあるからだ。
密漁といえば、暴力団関係者が暗闇の海中、アワビなどの高級貝類をごっそり持ち去って売りさばき、組織の資金源になっていることが問題視されてきた。密漁者が反社会的勢力と無関係であっても、転売先がそうである場合があるほか、密漁された水産物をさばくのがアンダーグラウンドの組織だったりするなど、実態がつかみにくく、密漁を撲滅するのはなかなか難しいのが現状という。
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