レジャー密漁にも厳しい監視の目
国や自治体では連携してルールの周知などを進めており、海辺には密漁防止を呼び掛ける看板を設置したり、海辺の監視を強化したりしている。水産庁は「都道府県ごとに密漁に関するルールが定められているため、確認してから海のレジャーを楽しんでもらいたい」と呼び掛けている。
漁師の確信犯的な密漁に代わり、組織・計画的ではない「つい出来心で」も含め、一般の人の違法な魚介類の持ち去り行為が大半を占める今、家族や仲間同士で海辺での余暇を楽しみながら、その延長で犯してしまう「レジャー密漁」にも自治体や関係組織は厳しく目を光らせている。
千葉県の密漁取り締まり担当者は「浜辺でバーベキューなどをしながら、海に入ってアワビやサザエなどを捕り、焼いて食べたケースがあったほか、潮干狩りで禁止されている漁具を使って、アサリやハマグリなどを大量に捕る例があった」と打ち明ける。貝類のほか、コンブやワカメ、ヒジキといった海藻類が密漁されることもあるといい、開放的な海での「つい、うっかり」が、犯罪者になりかねないということを忘れてはならない。