極限まで集中力を高めるフローに意図的に入るには

となると、自在に調整できるのは「挑戦レベル」になります。

「挑戦レベル」の調整について、さらに解説を加えましょう。

重要となるのが「目標(ゴール)」の難易度の設定です。

ラクな目標設定ではフローに入れません。ある程度の難しさは必要です。

例えば、提案書を作成するとしましょう。

「今までより、内容にこだわった提案書にする」のも方法の1つ。

「この人上手だな」と思う人の提案書を参考にして、「レイアウトをより見やすくする」「箇条書きを効果的に使う」など、よりクオリティアップを目指すのもオススメです。

ちょっとした工夫で「え、もう1時間?」と没頭できる、そんな極限まで集中力を高めるフローに意図的に入ることができるのです。

知らないと損。ぜひ、やってみてください。

会議室にこもって、“みんな”でテレアポの効果

1人だと、どうしても集中力が途切れやすい時もあるでしょう。

そんな時は、あえて「仲間がいる場所」で仕事をすることをオススメします。

1人でがんばるよりも、仲間と一緒の方がパフォーマンスが上がる、そんな有名な法則があります。「ピア効果」です。

ピア(peer)とは、年齢・地位・能力などが同等の仲間のことを指します。お互いが刺激をし合い、よりパフォーマンスが上がるという効果です。

私が研修を担当する、ある企業様の実例を紹介しましょう。

その会社では、テレアポで新規開拓の営業をされていました。

テレアポは、思った以上に精神的に辛さを感じる仕事の1つです。

「今は結構」「決まった業者がある」と断られるのは、まだマシな方。中には「二度とかけるな」「仕事の邪魔をするな」など、辛辣な言葉を投げかけられることも。

その苦行のような電話を1人あたり、1日に100件以上かけることを目標にされていたのです。

でも、うまくいっていませんでした。1人あたりの架電数は平均50件にも満たない状況だったのです。

そこで、対策として行ったのが「ピア効果」を活かす方法。

参加者は4人。会議室にこもって、“みんな”でテレアポをしていただきました。

それだけで、全員が1日100件の電話ができるようになったのです。

参加者からいただいたのは、「しんどくなかった」「あっという間だった」との声でした。