ポイントは集めるべきなのか。ファイナンシャルプランナーの高山一恵さんは「ポイント集めに熱中しすぎると、無駄遣いをすることになる。ポイント詐欺の事例もあった。自分の生活圏の中で自然と集められるものを見極めたほうがいい」という――。

※この連載「高山一恵のお金の細道」では、高山さんの元に寄せられた相談内容を基に、お金との付き合い方をレクチャーしていきます。相談者のプライバシーに考慮して、事実関係の一部を変更しています。あらかじめご了承ください。

小銭を積み上げている男性の手元
写真=iStock.com/Photobuay
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楽天ポイント、Pontaポイント、dポイント、Vポイント…

皆さん「ポイ活」、してますか? 集めたポイントを現金のように使って買い物をしたり、サービスなどを受けられるカジュアルな“お小遣い稼ぎ”として人気の「ポイ活」ですが、ハマりすぎてかえって浪費してしまったり、最悪のケースでは詐欺などに巻き込まれることも。私のお客さまの事例から、“上手なポイ活のススメ”をお伝えします。

日頃使うポイントとしては、楽天の「楽天ポイント」、KDDIなどの「Pontaポイント」、ドコモなどの「dポイント」、TSUTAYAなどで貯まる「Tポイント」とSMBCグループのさまざまなサービスで使える「Vポイント」が統合した「新Vポイント」などが有名どころとして知られています。

いま勢いを感じるのは、「Tポイント」と統合したばかりの「Vポイント」。三井住友銀行のデジタル口座アプリ「Olive(オリーブ)」を使ってマクドナルドなどの対象店でスマホタッチ決済をすると、さまざまな条件をクリアすることでVポイントが最大で9%プラスされて還元されます。1万円の買い物をすれば900円分がポイントバックされる計算なので、かなりお得感がありますよね。セブン‐イレブンなどのコンビニチェーン、ドトールコーヒーといった大手飲食店チェーンも対象店に含まれるので、ライフスタイルに合わせて上手に使うといいかもしれません。

ウエルシアでポイントを貯める「ウェル活」

私のお客さまでも、「ウェル活」でVポイントを利用している方がいました。「ウェル活」とは、ドラッグストアのウエルシア薬局が毎月20日に行うお客さま感謝デーで活用できるポイ活の一種です。VポイントまたはWAON POINTを利用して買い物をすると、1.5倍分の買い物ができるというもの。200ポイント以上使うことが条件ではあるものの、「実質、33%オフで買い物ができる」と、私のお客さまは、毎月20日は必ずウエルシアで爆買いをしています。

しかしこの制度、まもなく変更されてしまうのです。イオングループの共通ポイントであるWAON POINT中心のサービスに移行するとのことで、2024年9月からは「毎月20日お客様感謝デー」の対象もWAON POINTのみになります。このように、企業側の方針転換で仕組みが変わることがあるのは、ポイ活の注意点です。自分が利用しているポイントや企業の情報にアンテナを張っておくことが大切ですね。

ウエルシア薬局だけでなく、ポイント利用者に向けたお得なサービス日を設けている小売店はあるので、生活圏に合わせてチェックしてみましょう。