クラクションを最も多く鳴らされたのは赤い車だった

何をしたのかというと、信号待ちをしていて、信号が変わっても発進しなかったのです。後ろの車がクラクションを鳴らすかどうかは、2名の男性観察者が50メートル離れた公共のベンチに座っていてこっそり記録をとりました。

なお、男性アシスタントが乗るのはルノーのクリオですが、ボディカラーはいろいろと変えました。

赤、青、緑、黒、白の5つの条件です。

では、すぐ後ろについた運転手がクラクションで急かす割合はどうなったのでしょうか。下の表を見てください。

他の色はどれもそんなに変わりませんが、ボディカラーが赤のときだけ「早く発車しろ!」と後ろの運転手からクラクションの合図が出されていることがわかりますね。赤色は人をイライラさせる色だったのです。

というわけで、他の運転手を挑発しないためには、赤色は避けたほうがいい色だといえます。

無理に割り込み運転をされたり、あおり運転をされたり、駐車場に停車しておいたときに傷をつけられたりしたくないのであれば、ボディカラーは赤ではない色にしておいたほうが無難です。

一番挑発させない色というと、数値だけでいえばどうも「白」のようですね。白い車に乗っていれば、車線変更をするときにも後ろの車が親切に入れてくれたりする可能性が高くなるかもしれません。

いくら赤色が好きだといっても、運転中のリスクを避けたいのであれば、自動車に関しては赤色を選ばないほうがよいでしょう。

自殺者の報道のあとには模倣自殺が増える

テレビや新聞で自殺者の報道が出ると、そのあと模倣による自殺者が増えます。特に有名人が自殺したあと、自殺が相次ぐのです。これを心理学では「ウェルテル効果」と呼んでいます。

ドイツの文豪ゲーテが小説『若きウェルテルの悩み』を発表すると、作品の中で自殺した主人公を模倣して若者たちが相次いで自殺したという事件に由来する言葉です。

本当にそんなことがあるのかな、と思うかもしれませんが、ウェルテル効果については数多くの研究がそれを事実であることを示しています。

米国ウェイン州立大学のスティーブン・スタックは、自殺報道がその後の自殺を含む模倣犯罪を引き起こすかどうかを調べた42の研究を総合的に分析してみました。その結果、有名人や政治家の自殺があると、その数日後までの模倣自殺は14.3倍も増えることがわかりました。