ダイエットのために毎日体重を量るのは効果的なのか。パーソナルトレーナーのmikikoさんは「体重は常に変動しており、1日の中だけでも数kgの幅がある。数字で一喜一憂するくらいなら、体重計なんて捨ててしまったほうがいい」という――。
※本稿は、mikiko『ニュージーランド式 24時間やせる身体をつくるベストセルフダイエット』(Gakken)の一部を再編集したものです。
「太ももの隙間」はないほうが健康的
「太ももの隙間」こそ、実は人間の身体にとっては「あるほうが不自然なもの」です。
スラッと伸びた脚の間から光が漏れる光景は多くの女性の憧れですが、人間の身体の構造や健康を考えたら、これは存在するべきではない隙間です。わざわざ隙間ができるようにダイエットすることに、健康へのメリットもありません。
骨格模型だけを見ると両脚の大腿骨(ももの骨)の間に大きな空間がありますが(図表1)、平均的な量の筋肉があればその隙間はほとんど埋まります。
筋肉が落ちすぎると膝や腰に負担がかかる
「筋肉と脂肪を落とせば隙間は大きくなるからダイエットすればいい」と思うかもしれませんが、隙間ができるほど筋肉が落ちれば、日常生活をこなすだけの筋力が足りなくなり、膝や腰などの関節に負担をかけるようになります。
また、隙間ができるほど脂肪が減れば、やせすぎによる生理不順や免疫不全で健康リスクが上がります。太ももの脂肪は女性ホルモンの働きが密接に関係するので、太ももの隙間を基準に減量を試みることは危険なのです。
しかし実際にはSNSや雑誌で、筋肉や脂肪がある程度ついているのに隙間がある人を見かけることがあります。桃尻同様に、見せ方7割で「それっぽく」見せることができてしまうのです。