お金を使わず、若い世代に頼る現実
そこで、子ども世代の60代、70代が、相続財産をあきらめる代わりに、自分たちの望むように、医療、福祉、年金の財源にあててもらえばいいのです。
そうなると若い世代に頼らないで済みます。むしろ相続税を、高齢者に対する目的税にしてもいいくらいです。
そして何より、高齢者がどうせ税金に取られるならとお金を使うようになれば、長引く消費不況が解決します。少なくとも、高齢者向けの産業が勃興することは間違いありません。
高齢者が、介護保険以上の介護サービスを自腹を切って買うのが当たり前になれば、新たな雇用も生まれ、ビジネスチャンスも増えます。いままで以上に外食や娯楽、旅行などにお金を使うようになれば、高齢者に魅力的な商品を提供するようになるでしょう。
高齢者向けの自動運転の車や高齢者向けのIT商品が売れれば、企業は血道を上げて生産するはずです。
もちろん相続税を払いたくなくて国を出ていく人はいるでしょうが、そういう非国民が日本に入国するには100%の相続税を払わないといけないようにすればいい。外国に逃げても数年もすれば、治安もよく、ご飯もおいしい日本が恋しくなるものです。
いまのところ、「相続税100%」導入策が、高齢者がボケても安心して楽しく暮らせる社会への近道だと信じているのですが、なかなか前向きにとらえていただけないのが残念です。