“子持ち様”のしわ寄せ問題は昔からあった
【エミン】小さい子どもがいる人を優遇するのはいいけど、しわ寄せが他の人にいってしまうのは問題だと思う。
【パックン】それはどんな政策でも同じですよ。
【エミン】私は経験しているからわかるけど、たとえば僕が会社員だったときも、小さな子どものいる女性社員が、私たちより4時間少なく働いて同じ給料をもらっていました。その人の旦那さんも金融業界で働いていて、世帯として3000万円近い年収があったと思います。
子どもの面倒をみなければいけないのは理解できるけど、なぜ私たちにしわ寄せがくるのか。そういった不満はありました。子どものために働く時間が4時間少なくなるなら、その分は旦那さんに子どもの面倒をみてもらって、同僚への負担を減らす努力をすべきだと思いますよ。その人がいない時間は、私たちがそれをカバーしなければならない。かといって、私たちの給料は上がるわけじゃないから。
子どものいない家庭はすごく損をしている
【パックン】エミンさんも子どもをつくればいいじゃないですか。
【エミン】いや、そういう問題じゃないの。言いたいのはそこではなく、不公平ということ。私に子どもがいてもいなくても関係ないでしょ。
【パックン】つくればいいじゃん。といったら、ウマセハラかな?(笑)
【エミン】つくったら他人にしわ寄せ行かないように努力しますよ(笑)。問題になっているのは会社からは何のご褒美もないのに、他人の子どものためになぜ頑張らなければいけないのか、となるわけ。その人たちにも子どもがいるかもしれないけど、そういう問題ではないのです。
【パックン】そんなことを言ったら、子どものいない家庭は全体的にすごく損をしていると思いますよ。結婚してない人もそう。結婚している人や子どものいる人のほうが、さまざまな税優遇を受けています。あるいは障がい者や高齢者も優遇されています。
【エミン】税金の問題とは違う。
【パックン】エミンさんがおっしゃっているのは企業内の話ですけど、税金、つまり社会内でも同じことになっているじゃないですか。