キャリアの長いスタッフが「凡ミス」をする

【無理ゲー】
経験年数が長いスタッフなのに、凡ミスが絶えずいつまで経っても目が離せない

時間がない時、忙しい時に限って、ミスが頻発する。新人ならまだしも、キャリアの長いスタッフでもミスをしてしまうため、いつまで経っても目が離せない。本人たちも強く意識しているが、注意すればするほどさらにミスが増えてしまうことも。どうしたらいいのだろう。

【攻略法】
▶️忙しい時ほど、感情的な叱責は厳禁
我々の研究から、「もっと速く!」「ちゃんと意識して!」というような、感情的で具体性に欠ける叱責は、部下の心拍数の乱れを引き起こし、ミスを誘発することがわかっています。忙しい時は、ただでさえプレッシャーが大きいもの。そのタイミングで上司が行なうべきは、叱責ではなく「明確な指示出し」です。

スタッフの心拍数が平常時より上下するとミスが増える

あるファストフードチェーンで、商品の入れ忘れや入れ間違いが多発している店舗がありました。そこで我々は、スタッフのミスやエラーが起こる原因を探るため、さまざまな調査と分析を行ないました。

店舗にカメラを設置し、オーダーの内容とスタッフが提供した商品をすべて録画し、さらには、スタッフの脳波や心拍数といったバイタルデータを計測しながら、実際の営業に当たってもらい、ミスやエラーが起こる際の条件を解明していきました。

その結果、オーダー数が増えた時にミスやエラーが発生するなど、複数の条件を特定することができました。

ここまでは予想がつきます。

しかしながら、同時に、スタッフの心拍数が平常時から30%を超えて上下してしまっている時に、ミスを連発するということがわかったのです。つまり、強い緊張や焦りなど、過度のストレスがかかっているときに、ミスが起こりやすくなるのです。

これは、ベテランスタッフでも新人スタッフでも変わらず、さらにはミスの内容も、ポテトのSとMを間違えるといったような、初歩的なものだったのです。