血圧を日頃から定期的に測る生活習慣を

まずは心臓ドックなどの検査を受けて、自分の体の基礎データをきちんと把握しておくことが重要です。

天野篤『60代、70代なら知っておく 血管と心臓を守る日常』(講談社ビーシー/講談社)
天野篤『60代、70代なら知っておく 血管と心臓を守る日常』(講談社ビーシー/講談社)

心臓血管系では心電図、心エコー、心臓CTの3つの検査で正常なのか異常があるのかどうかがわかります。これにプラスして頭部MRIで脳血管の状態を確認しておけば安心です。血管トラブルが起こったときに命にかかわるのは心臓、脳、大血管ですから、検査を受けて自分がそれぞれどんなリスクを抱えているのかをチェックしておきましょう。

また、血圧を日頃から定期的に測り、把握しておくことも大切になります。先ほどもお話ししましたが、ワクチン接種後に血圧が上がるケースが多く見られます。

病院で計測した場合、「上の血圧(収縮期血圧)120mmHg未満/下の血圧(拡張期血圧)80mmHg未満」が正常の範囲です。それが、ワクチンを接種したあとの計測で前ぶれなく上の血圧が180程度、または下の血圧が130程度まで上昇する人が少なくないのです。この数値は、放置しておけば3年ほどで人工透析が必要になるようなレベルです。ですから、日頃から血圧を測って数値を把握しておき、ワクチン接種後も含めて上が180、下が110を超えるようなら、すぐに医療機関で診てもらってください。そういう人は、ある日突然、血管や心臓のトラブルを起こす“素養”があるということです。

血圧を測っているイラスト
画像=iStock.com/Nadezhda Buravleva
※画像はイメージです
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