21世紀になって“幸せの方程式”が変化しつつあります。20世紀は、「モノの豊かさ」が幸せを左右する時代でした。しかし、モノが充足するにつれて買いたいものがなくなり、余ったお金が金融を肥大化させてリーマンショックを引き起こしました。もはや多くの人が、モノやお金ではなく「心の豊かさ」が大事であると気づき始めています。
ライオン会長
藤重貞慶
1947年、埼玉県生まれ。県立熊谷高校から慶應義塾大学商学部卒。69年ライオン油脂(現ライオン)入社。シャンプー「エメロン」を担当するなど、主にマーケティング、商品企画を担当。その後、イノベーションルーム室長、取締役国際事業本部長などを経て、2004年3月社長、2012年1月より現職。
藤重貞慶
1947年、埼玉県生まれ。県立熊谷高校から慶應義塾大学商学部卒。69年ライオン油脂(現ライオン)入社。シャンプー「エメロン」を担当するなど、主にマーケティング、商品企画を担当。その後、イノベーションルーム室長、取締役国際事業本部長などを経て、2004年3月社長、2012年1月より現職。
心の豊かさを一言でいうと「量より質」です。たとえば日本人男性の平均寿命は約79歳(2009年)ですが、WHOが2004年に発表した日本人男性の健康寿命(自立的な生活が送れる年齢)は約72歳と、7年も開きがあります。女性も同様な傾向にあり、人生の晩年に何年間も人間の尊厳を傷つけられるような生き方をせざるをえません。これが、はたして本当に幸せなことなのか。21世紀の幸せの方程式でいうと、健康寿命を延ばして人間本来の生をどうやって全うするか、「ウエー・オブ・ライフ」を追求することが、幸せへとつながるような気がします。
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